FXにおける正しい期待値の考え方・期待値をトレードに取り入れる方法

FXの勝ち方

FXにおいて、期待値という考え方はとても重要です。
自分の資金管理がうまくいっているのかどうかを教えてくれる1つの指標となります。
本記事では、期待値の考え方について解説していきます。

関連記事|億トレになるための論理的な資金管理法

この記事での考え方が元になっているので、見てからの方が理解できると思います。

スポンサーリンク
PVアクセスランキング にほんブログ村

期待値とは何か

ギャンブルでの期待値

ギャンブルの期待値

まず、期待値とは何かをその定義から解説します。

FXなどのギャンブルにおいて、期待値は掛け金に対して戻ってくる見込みの金額の事です。

例えば、1,000,000円で1回参加でき、以下のように当選する宝くじがあったとします。

1等2等3等
確率10%30%60%
当選金額5,000,000円500,000円50,000円

この時、宝くじの期待値は5,000,000円×0.1+500,000円×0.3+50,000円×0.6=680,000円です。つまり、1,000,000円払って参加するのに、680,000円しか戻ってくる見込みがないという事になります。

もし、この宝くじがあるならば、やらない方がお得という事です。夢はあるかもしれませんが、期待値という観点からしたら良いギャンブルではありません。

FXの期待値

FXにもこの考え方を応用する事が出来ます。

まず、最初に紹介した記事の資金管理法について軽く説明します。この資金管理法は長期的に稼ぎたい金額から逆算して、毎日稼がなければならない金額を計算します。そして、その毎日稼ぐ金額を損切許容額として1回のトレードの損失に設定します。
こうすることで、毎日1回勝ち越す事が出来れば複利的に資金を増やしていけるという考え方です。

また、1回のトレードの損失許容pips幅を設定した後に、そのpips幅で損切許容額の金額がちょうど損切りされるようなLotを決めてエントリーするようにします。固定pipsで損切などはせずにこうすることで、どんな状況でも損切幅を自由に置くことができるので安全なトレードをする事が出来ます。

FXにおいて、期待値は1回のトレードで見込めそうな利益の事です。また、損失許容額に対するどのくらいの割合を、1回のトレードで増やす事が出来るかを表すものでもあります。例えば、損失許容額を100,000円に設定して期待値が1.5のトレード手法でトレードする場合、1回当たりのトレードで見込めそうな利益は150,000円という事です。計算方法を示した方が理解できると思うので、あとで詳しく説明します。

そして、この期待値を用いれば、勝ち負け関係なくトレード回数によって資金がどのように増えていくのかを見る事が出来ます。
次に、FXにおける期待値の算出方法を説明していきます。

FXでの期待値の計算方法

リスクリワードについて

FXでの期待値は、リスクリワードと勝率によって計算する事が出来ます。
ここでいうリスクリワードは、獲得利益pips幅/損切許容pips幅を計算して導いた損益比の事です。この損益比を1回1回のトレード毎に計算し、損益比の平均をリスクリワードとして扱っています。

例えば、ある手法が次のような3回の勝ちトレードをしたとします。

トレード回数1回目2回目3回目
獲得pips幅5.0pips45.0pips7.5pips
損切許容pips幅5.0pips10.0pips15.0pips

勝ちトレードなのに損切許容pips幅の欄が存在する理由は、この資金管理法では、予め損切許容額は決まっており、損切許容pips幅からLotを計算してトレードします。もし負けトレードだった場合、損切許容pips幅で必ず損切をするという前提があり、損切許容pips幅と獲得pips幅を比較することで損益比を計算するという考え方から損切幅も必要とします。

1回目のトレードの損益比は5.0/5.0で1です。2回目の損益比は4.5、3回目は0.5になります。よって、1,4.5,0.5の平均は2.0です。
すなわち、この3回のトレードから算出されるリスクリワードは1:2.0ということになります。

少し特殊な計算方法かもしれませんが、エクセルでトレードデータを取れば簡単に算出する事が出来ます。
通常、言われているような利益と損失の金額やトレード全体の平均獲得pipsと平均損失pipsから導くリスクリワードではありません。利益と損失の金額から導くリスクリワードの場合、複利計算において正しく計算できなくなってしまいます。

また、この資金管理では固定pips幅による損切をするわけではなく、1回1回のトレードで損切幅を自由に決める事が出来るので、通貨ペアの差などでトレード毎に設定する損切許容pips幅が大きく異なってきます。
大きく異なるという事は、広く損失許容pips幅を設定したトレードの影響がリスクリワードにも反映されてしまうので、1回1回の損益比の平均値から計算するという方法をとっています。

期待値の計算の仕方

改めて、期待値=リスクリワード×勝つ確率-負ける確率で計算されます。この算出方法や期待値の概念は勝手に決めているので、一般的なFXにおける期待値の計算方法とは少し違うと思います。

リスクリワードは先ほど示した損益比の事で、勝率をかけて負ける確率を引くことで期待値を算出する事が出来ます。
負ける確率を引く理由は、この資金管理法では損切許容額を1としてリスクリワードを計算しているためです。リスクリワードは1:1のように表しますが、リスクの部分が毎回1になるようにトレードしていると考えてください。
本来であれば、期待値は平均利益金額×勝つ確率-平均損失金額×負ける確率などで計算しますが、ここでは平均利益金額をリスクリワードの割合において計算しているので、平均損失金額も割合で計算するようにします。ただ、リスクは常に1なので負ける確率を引けばよいという事です。

上記の例のリスクリワード1:2.0の手法の勝率が60%だったとします。
この場合、期待値=2.0×0.6-0.4なので、期待値は0.8です。
なので、この手法では1回のトレードで損失許容額の0.8倍の金額を稼ぐ事が出来ることになります。
これは勝ちと負けを考慮した数値です。負けた場合でも、計算上は0.8倍の金額を稼いでいることになります。どこかの勝ちトレードによって、相殺しているような考え方です。

期待値における資産の推移

期待値を利用することで、資金の推移がどのようになっているかを比較する事が出来ます。資金1,000,000円で損失許容割合を10%に設定して、期待値0.8の手法でトレードしていくとします。

トレード回数初期資金1回目2回目3回目4回目5回目6回目7回目8回目9回目10回目
金額1,000,000円1,080,000円1,166,400円1,259,712円1,360,489円1,469,328円1,586,874円1,713,824円1,850,930円1,999,005円2,158,925円

1回1回のトレード毎に、理論上は上記のように資金が増えていく事になります。
これと現在の資金を見比べることで、現在のトレード回数で正しく資金が増えているのかどうかを確認する事が出来ます。
実際のトレードの例と比較して見てみましょう。

この手法はリスクリワードが必ず1:2、勝率が60%だと仮定します。勝率が60%なので、10回のトレードで6回勝ち、4回負けるとします。資金管理法に基づいてトレードしていきます。

トレード回数初期資金1回目2回目3回目4回目5回目6回目7回目8回目9回目10回目
勝敗負け負け負け負け勝ち勝ち勝ち勝ち勝ち勝ち
金額1,000,000円900,000円800,000円700,000円600,000円800,000円1,000,000円1,200,000円1,440,000円1,728,000円2,073,600円
トレード回数初期資金1回目2回目3回目4回目5回目6回目7回目8回目9回目10回目
勝敗勝ち負け勝ち負け勝ち負け勝ち負け勝ち勝ち
金額1,000,000円1,200,000円1,080,000円1,320,000円1,188,000円1,452,000円1,306,800円1,597,000円1,437,400円1,756,840円2,108,208円

多少の誤差はありますが、近似することがわかったと思います。
実際のトレードでは、勝率が60%でも連続で負けたり勝ったりと勝敗の順番が変わるので、それだけでも資産の推移が変化してしまいます。
また、リスクリワードも平均の値で1回1回のトレード毎に異なることも、期待値とずれる原因となります。

しかし、何十、何百回とトレードを積み重ねていけば、その確率も収束していくので期待値に近い値となります。
自分の現時点での資産が、期待値での資産の推移通りに上手くいっているかを判断することが可能です。

これで期待値については一通り理解できたと思います。

期待値からわかる事

1番知りたい事は、計算方法よりも自分の手法がどのくらいの期待値をもっているかだと思います。

以下の表は、勝率とリスクリワードに対する期待値の一覧です。

40%45%50%55%60%65%70%75%80%
1.0-0.20-0.100.000.100.200.300.400.500.60
1.1-0.16-0.060.050.160.260.370.470.580.68
1.2-0.12-0.010.100.210.320.430.540.650.76
1.3-0.080.040.150.270.380.500.610.730.84
1.4-0.040.080.200.320.440.560.680.800.92
1.50.000.130.250.380.500.630.750.881.00
1.60.040.170.300.430.560.690.820.951.08
1.70.080.220.350.490.620.760.891.031.16
1.80.120.260.400.540.680.820.961.101.24
1.90.160.310.450.600.740.891.031.181.32
2.00.200.350.500.650.800.951.101.251.40
2.10.240.400.550.710.861.021.171.331.48
2.20.280.440.600.760.921.081.241.401.56
2.30.320.490.650.820.981.151.311.481.64
2.40.360.530.700.871.041.211.381.551.72
2.50.400.580.750.931.101.281.451.631.80
2.60.440.620.800.981.161.341.521.701.88
2.70.480.670.851.041.221.411.591.781.96
2.80.520.710.901.091.281.471.661.852.04
2.90.560.760.951.151.341.541.731.932.12
3.00.600.801.001.201.401.601.802.002.20

勝率50%、リスクリワード1:1を超えれば期待値は0.00を上回ります。スプレッドの事を考えなければ、理論上は勝率51%、リスクリワード1:1でも資金を増やしていけるという事です。

また、この資金管理法では、1日でリワードを1.00以上取ることを毎日続けることで資金を増やしていきます。
期待値は、1回のトレードで見込めるリワード(=損失許容額に対する割合)です。

例えば、勝率が50%、平均リスクリワードが1.4ならば期待値は0.20になります。
この0.20というのは損失許容額に対する割合なので、1回トレードする毎に1日で必要なリワードの5分の1を獲得することが出来るという計算になります。
つまり、期待値が0.20ならば1日に5回トレードする事で、1日の目標を達成出来るという事です。

期待値0.20の手法は、勝率50%、リスクリワード1:1.4です。
10回のトレードで5回勝ち、5回負けるのでリワードの合計は、1.4×5-1.0×5=2.00です。
この半分の5回のトレードでリワードを1.00の獲得が出来る事になります。
すなわち、1日で5回エントリーチャンスがあればよいという事です。

もし、期待値0.20で1日に5回のエントリーチャンスがないのであれば、手法を見直すべきだと思います。
もっと効率の良い手法があるはずです。

このように、期待値を見ることで1日に必要なエントリーチャンスを知る事が出来るようになります。

まとめ

FXにおける期待値の考え方と利用方法がわかったと思います。
普段、FXで期待値を考えることは少ないとは思いますが、自分の手法が上手くいっているのかどうかを客観的に教えてくれる尺度となります。
数回程度のトレードでは、期待値の効果はあまり現れませんが、数十回とトレードして資金が期待値で導いた資金の推移と大きく乖離をしている場合、手法を見直すという事が出来るようになります。

今まで期待値を利用してこなかった方は、是非トレードに組み入れてみて下さい。

タイトルとURLをコピーしました